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世界の競馬、日本の競馬

競馬を20年以上見ている僕が思い出のレースや予想、国内海外の競馬ニュースを紹介します。

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北海道2歳優駿で「単勝1.0倍」という圧倒的人気からの「着差2.4秒」という圧倒的勝利をみせた「砂の新怪物」エピカリス



門別で行われた北海道2歳優駿で怪物誕生と話題です。新馬、500万下のプラタナス賞をともに2着に1秒以上の差をつけて連勝したエピカリス。今日の北海道2歳優駿ではなかなか見られない「単勝1.0倍」という圧倒的人気を背負いましたが、終わってみれば単勝1.0倍も納得の完勝。2着に2.4秒差をつけるぶっちぎりの勝利。最後は追ってないし、本気を出したらどれだけ着差がついたのか。

この「砂の新怪物」エピカリスの父は砂の名馬ゴールドアリュール、母のスターペスミツコは現役時代1勝しか上げることができませんでしたが、初仔が重賞2勝のメイショウナルコという繁殖実績。エピカリスは7番仔。

しかしエピカリス強いですね。今後が楽しみですが、どんなローテーション組むんだろうか。全日本2歳優駿にいくのが王道のような気もするけど、アジアエクスプレスのように朝日杯という可能性も無くはない(アジアエクスプレスは全日本2歳優駿を除外になったので、やむなく朝日杯に行ったらしいけど)。

とにかく来年はアメリカのクラシックに行って欲しいよね。去年ラニがUAEダービーを制した後、米三冠に挑んで、ベルモントSで3着に入る善戦を見せたけど、エピカリスを見るとラニよりも強そうだし、やってくれそうな期待を抱かせる。いやー楽しみ。




【競馬関連ブログのおすすめ記事】

競馬初心者の僕の前に存在した二冠馬ミホノブルボンの強靭な精神力【第53回菊花賞】



80年代後半のバブル時代。第二次競馬ブームというものに世の中は湧いていた。当時小学校高学年〜中学生だった僕ではあるが、地方からやってきた怪物オグリキャップとタマモクロス、バンブーメモリー、ヤエノムテキ、スーパークリークなどのライバル馬などの名前は普通に知っていた。怪物オグリキャップと若き天才騎手武豊は競馬ファンだけでなく、一般知名度も相当なものであった。

1990年暮れの有馬記念におけるオグリキャップ奇跡のラストランはとても感動的な記憶として残ってはいるが、本格的に競馬を見るようになったのは高校入学後の1992年秋のことだった。なぜそのタイミングで競馬に改めて興味を持つようになったのかは覚えてないが、とにかく1992年秋の菊花賞がその後の僕の競馬人生の始まりとなった。

この年のクラシックは何と言ってもミホノブルボンである。無敗の二冠馬には物語があった。

まず地味な血統。判官贔屓の日本においてマイナー血統の馬がエリート血統の馬を倒していくというのはそれだけで物語になる。思えばオグリキャップはまさにそれであった。ミホノブルボンの父マグニテュードは桜花賞馬エルプスを輩出するそれなりに実績のあった種牡馬ではあったが、当時日本におけるミルリーフ系種牡馬と言えばミルジョージであり、マグニテュードはミルジョージの控えのような存在だった。現にミホノブルボンの母カツミエコーはミルジョージを種付けしたかったが、種付け料が高かったのでやむなくマグニテュードを種付けたという話だ。

地味な血統の他にミホノブルボンの物語に欠かせないのが戸山調教師による超スパルタ調教。本質的にはスプリンターとも言えるミホノブルボンは戸山師による坂路調教によってスタミナをつけていった。

ミホノブルボンは無敗でクラシック二冠を達成し、秋を迎えた。菊花賞トライアルの京都新聞杯を日本レコードで勝利し、無敗の三冠馬の達成の気配に競馬界は満ちあふれた。未知の3,000mに不安もあったが、これまでもずっと距離不安が懸念されながらも勝ち続けていた。きっと3,000mもこなしてしまうだろう。そんな雰囲気であった。

競馬初心者であった僕も無敗の二冠馬は消すことはできなかった。しかし1頭気になる馬がいた。ライスシャワーである。ダービーを人気薄で2着に入り、世代トップクラスの仲間入りをしたライスシャワー。秋もセントライト記念、京都新聞杯と連続で2着に入り実力をみせた。そして何より血統が魅力的だった。父リアルシャダイは長距離得意な馬を数多く輩出していたし、母父マルゼンスキーは前年の菊花賞馬レオダーバンを輩出したスタミナ自慢の種牡馬。3,000mの菊花賞こそベストの条件のように見えたライスシャワーを僕は本命にした。

どういう馬券を予想したかは忘れたが、ライスシャワーを本命にミホノブルボン、そして名ジョッキー岡部鞍上のマチカネタンホイザあたりを予想したのだと思う。今思い返すと「何て堅い予想なんだ」と思う。

レースではキョウエイボーガンが逃げ、ブルボンは2番手。ライスシャワーもタンホイザも先行。4コーナー手前でキョウエイボーガンがズルズルと後退し、ブルボンが先頭に立ち直線に。鋭い脚でライスシャワーが外から迫り、内からはマチカネタンホイザが脚を伸ばす。ライスシャワーの脚は抜けていて、一気に差を広げる。タンホイザも一瞬ブルボンを抜くが、そこでブルボンが驚異的な勝負根性をみせて再びタンホイザの前に。そしてゴール。

距離適性なのか実力なのかわからないが、ミホノブルボンは初めて敗北を喫した。しかしあの血統で正攻法のレース運びをし、一回抜かれたタンホイザを抜き返す勝負根性は見事としか言いようがなく「負けてなお強し」であった。厳しい調教に耐え、距離に耐え、強襲するライバルに耐えたブルボンの強靭な精神力にただただ圧倒された。

その後ミホノブルボンは故障で一年以上復帰に向けて頑張ったが、とうとうターフに戻ることなく引退した。僕にとって最初で最後のミホノブルボンの走りとなった。ライバルであるライスシャワーはこの数年後悲劇的な最後を迎えるわけだが、ライスシャワーについてはまた別の機会に。

あれから24年。またミホノブルボンのような馬を見てみたいな。





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サトノダイヤモンドが悲願のクラシックを最後に掴む!



きさらぎ賞を圧勝した時には「これは相当強い!」と興奮したサトノダイヤモンド。しかし春のクラシックでは皐月賞3着、ダービー2着と惜敗が続き「あれっ?」と少し拍子抜けした感は否めないですが、秋初戦の神戸新聞杯をきっちりと勝ち、菊花賞は1番人気に。

ただディープ産駒の3,000m成績が今ひとつなのと、母系のスピード色から不安も。個人的に本命にしてたのは皐月賞馬ディーマジェスティ。こちらも父ディープですが、母父がブライアンズタイムなのでサトノダイヤモンドに比べればスタミナありそう。サトノダイヤモンドの母父Orpenは往年の名マイラー、ルアーの仔だし、やっぱり2,400mが限界かもなぁと。きさらぎ賞の走りを見ても1,800〜2,000mがベストなのかもしれないと常々思ってる。

[参考記事] きさらぎ賞を「モノが違う」走りで圧勝したサトノダイヤモンドの血統見てたら、1990年代前半の米芝マイルの絶対王者ルアーの名前を見つけて興奮

さてレースだが、サトノダイヤモンドが完勝だった。2着には追い込んだレインボーライン。レインボーラインは春はマイル路線だったが、大一番の長距離戦でまさかの2着。福永の好騎乗もあったけど、父はステイゴールドだし、距離をこなしてもおかしくはない。3着は前々で残ったエアスピネル。クラシックは4着4着3着と世代ではトップクラスの実力を改めて見せたが、一歩足りないのも改めて実感。

サトノダイヤモンドの今後についてノーザンファームの吉田勝己代表は「来年は凱旋門」と言ってるみたいですが、今年はどうするのかな。ジャパンカップを飛ばして有馬記念かな。中山2,500mはどうなんだろう。古馬戦線次第だけど、人気になり過ぎるようならば危険な気も…。




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