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競馬を20年以上見ている僕が思い出のレースや予想、国内海外の競馬ニュースを紹介します。

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【競馬関連ブログのおすすめ記事】

ダート転向後無敵の6連勝でJBCクラシックを制したアウォーディーの母ヘブンリーロマンスはアメリカからダート有力馬を続々と輩出中



今日は川崎競馬でダートの祭典JBCが開催されました。そのメイン競争であるJBCクラシックでは2番人気のアウォーディーが完勝。鞍上の武豊騎手はこれでJBCクラシック8勝目。今回で16回目なので、そのうち半分は武豊が勝ってるなんて、もう凄いっすね笑。

アウォーディーはこれで通算10勝目(32戦)。母は2005年の天皇賞(秋)でゼンノロブロイ、ハーツクライなどを差しおいて14番人気で勝利をおさめたヘブンリーロマンス。ヘブンリーロマンスとジャングルポケットという良血ながら、デビューしてからなかなか良い成績をあげられないでいました。デビュー以来ずっと芝レースを使われてきましたが、デビューから26戦目の1,600万下ジューンSで3着惜敗。やはりこのまま芝では限界があるなーと感じたのか、陣営は次のレースにダート戦を選びます。

去年の9月、1,600万下のオークランドRCTで武豊を背に初のダート戦に挑みます。そこで見事に勝利すると次走に重賞シリウスSを選択。未知の力を感じたのか3番人気に支持されます。レースでは2着に0.5秒差をつける圧勝。ダート2連勝で重賞馬になりました。

休養挟んで初の地方遠征となった名古屋大賞典では2着に2.4差の圧勝。アンタレスS、日本テレビ盃も勝ち、ダート転向後5戦5勝。一躍ダート界のニュースターとして確固たる地位を得ました。今日のJBC勝利でG1ホースの仲間入りを果たし、ダートの新星からダートの新王者の地位に登り詰めました。今日の勝ち方は見事だったし、今後はダートの絶対王者にむけて連勝を重ねていくのでしょうかね。

アウォーディーの母ヘブンリーロマンスはジャングルポケットの仔を受胎したまま、2010年からアメリカに渡って繁殖生活を送っていますが、アウォーディーはその受胎してたジャングルポケットの仔。アメリカ生まれのためマル外扱いなんですね。

「アメリカに渡って繁殖生活」みたいなケースって期待外れになっちゃったりするケースも多そうなイメージなのですが、ヘブンリーロマンスの場合、米国での繁殖最初の仔であるアムールプリエ(父Smart Strike)はエンプレス杯連覇など交流重賞5勝。2013年に産んだラニ(父Tapit)はUAEダービーを勝ち、米三冠全てに出走し、ベルモントSでは3着に入る活躍。現2歳のキエレ(父Distorted Humor)はまだデビュー前だが、なかなか期待されてるみたい。渡米後に種付けした種牡馬はダート得意な馬ばかりなので仔もダートというのはわかるけど、アウォーディーの父は芝向きのジャングルポケット。ヘブンリーロマンスは芝で良績を残してきた馬だけど、ダートの能力を秘めた血統なんだろうな。




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地方競馬3歳女王決定戦のレース名にもなった南関東伝説の女王ロジータ



かつてケーエフネプチュンやマキバサイレント、最近ではクラーベセクレタなどが勝ち馬に名を連ねる地方競馬3歳女王決定戦であるロジータ記念が川崎競馬場行われ、ミスミランダーが接戦を制して優勝しました。ミスミランダーは黒潮杯などを勝った強豪で、今日のロジータ記念勝ちで重賞3勝目となりました。レースを見たのですが、森泰斗騎手がとても上手く乗ったなぁという印象。内側の経済コースをきっちりと走りきって、外を回って追い込んできた1番人気のリンダリンダなどをしのぎきった。

ところで「ロジータ記念」の「ロジータ」とは何ぞやと思う人もいるかもしれませんが、ロジータとは1980年代後半に登場した川崎の名牝の名前で、その走りは「川崎の伝説」とも言えるものでした。


「南関東の女王ロジータ」
旧4歳になって重賞3連勝したとこで陣営は牝馬クラシックではなく牡馬クラシックを目指すことを決めました。もう牝馬相手と戦っても意味はないと判断したのでしょう。それくらい圧倒的な強さを示していました。そして南関東クラシック初戦の羽田盃に参戦するわけですが、見事に勝利し、続く東京ダービーも勝利。あっさりと二冠を達成します。その後は古馬との初対戦となった報知オールスターCでは、名騎手佐々木竹見を背にした古豪ダイタクジーニアスに破れ(2着)、中央のオールカマーでは初芝、初中央という3歳牝馬には過酷な条件にもかかわらず5着に健闘。そして、南関東に戻って東京王冠賞を勝って見事に南関東三冠を達成します。

三冠達成後は中央のジャパンカップにチャレンジしますが、ここではさすがに15着惨敗を喫します。しかし暮れの大井で行われた「地方の有馬記念」である東京大賞典では岩手の怪物スイフトセイダイなどを相手に0.7秒差をつける圧勝劇を見せ、年明け2月の川崎記念を最後に引退を表明します。


伝説のラストラン「1990年川崎記念」
1990年2月、寒風の中行われた川崎記念では「単勝1.0倍」という圧倒的人気になったロジータ。8頭だてとなったこの年の川崎記念では、ロジータ以外の7頭全てが単勝万馬券というあたりで、いかにそこにいた誰もがロジータの勝利をレース前から確信していたかがわかります。

上の動画はそのロジータのラストランとなった川崎記念の様子。レース半ばから手綱を持ったままでスーッと先頭に立ち、そのまま横綱相撲。終わってみれば2着に1.6秒差の圧勝。見事なラストランを飾り、地元川崎のファンに別れをつげ、第二の人生を送るため北海道へ帰っていきました。


現役時代とひけをとらない繁殖成績
繁殖牝馬となったロジータの初仔は父ナスルエルアラブのシスターソノ。デビュー2連勝を飾り、3戦目のG1阪神3歳牝馬S(現阪神ジュベナイルフィリーズ)では1番人気におされるほどの人気と実力を誇りました(結果はヒシアマゾンの11着)。オースミサンデーは父サンデーサイレンスの良血で、弥生賞2着、父コマンダーインチーフのイブキカバメントは重賞2勝、その弟のカネツフルーヴ(父パラダイスクリーク)は母譲りのダート適性を見せ、地方交流競争で勝ちまくりました。その他、ジャパンダートダービー2着のアクイレジアなど数多くの実力馬を輩出。名繁殖牝馬としても確固たる名声を得ました。

初仔シスターソノの仔、レギュラーメンバーは交流G1を2勝し、ドバイワールドカップにも参戦するなどダートで一時代を築いた名馬。ちなみに母ロジータの引退レースとなった川崎記念はカネツフルーヴ、レギュラーメンバーも勝っており、3世代で制覇している。川崎のオールドファンも嬉しいことでしょうね。

ロジータの父は名種牡馬ミルジョージ。ミルジョージはダートの名馬もたくさん生んでおり、ロジータはその代表産駒の一頭となっています。母のスピードキヨフジの父はチャイナロックなので、父母両方からスタミナとダート適性、タフさ、勝負根性などを受け継ぎ、そして子孫にも確実に伝えていったわけですね。えらい馬だなぁ。ちなみにスピードキヨフジの妹にはシンザン記念を制した名牝ミルフォードスルーがいます。血統的に地味な名前が多いけど、すごく優秀な血脈ですね。



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北海道2歳優駿で「単勝1.0倍」という圧倒的人気からの「着差2.4秒」という圧倒的勝利をみせた「砂の新怪物」エピカリス



門別で行われた北海道2歳優駿で怪物誕生と話題です。新馬、500万下のプラタナス賞をともに2着に1秒以上の差をつけて連勝したエピカリス。今日の北海道2歳優駿ではなかなか見られない「単勝1.0倍」という圧倒的人気を背負いましたが、終わってみれば単勝1.0倍も納得の完勝。2着に2.4秒差をつけるぶっちぎりの勝利。最後は追ってないし、本気を出したらどれだけ着差がついたのか。

この「砂の新怪物」エピカリスの父は砂の名馬ゴールドアリュール、母のスターペスミツコは現役時代1勝しか上げることができませんでしたが、初仔が重賞2勝のメイショウナルコという繁殖実績。エピカリスは7番仔。

しかしエピカリス強いですね。今後が楽しみですが、どんなローテーション組むんだろうか。全日本2歳優駿にいくのが王道のような気もするけど、アジアエクスプレスのように朝日杯という可能性も無くはない(アジアエクスプレスは全日本2歳優駿を除外になったので、やむなく朝日杯に行ったらしいけど)。

とにかく来年はアメリカのクラシックに行って欲しいよね。去年ラニがUAEダービーを制した後、米三冠に挑んで、ベルモントSで3着に入る善戦を見せたけど、エピカリスを見るとラニよりも強そうだし、やってくれそうな期待を抱かせる。いやー楽しみ。




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